法定翻訳とは?

フランスには「traduction certifiée (conforme à l'original)」「traduction officielle」と呼ばれる制度があります。「(原本に相違ないことが)証明された翻訳」「正式な翻訳」という意味で、在日フランス大使館では「法定翻訳」の呼称を使われています。
簡単に言えば、「外国語文書のフランス語訳」や「フランス語文書の外国語訳」の信憑性を国として保証しよう、制度です。
ただ、国としては、申請される全ての翻訳文書をチェックして認証(査証)を与える作業をおこなうのは大変です。そこで、そうした作業をおこなう権限を特定の翻訳者に付与しています。
フランス国内では、「traducteur assermenté」(=(裁判所で)宣誓した翻訳者)が法定翻訳をおこなっています。「法廷」翻訳という言い方をすることがあるのは、「裁判所(=法廷)」との結びつきに理由があるようです。

なお、「原本に相違ないことが証明された翻訳」であるため、原本の郵送が必須になる等の制約があります。


そして、法定翻訳が全てということでもありません。

例えば、フランス大使館でのビザの申請に際しては、同館HPに「ご自分で翻訳した書類も受け付け可能」との記載がありますので、公的書類の翻訳に実績のある翻訳者に証明印等がない翻訳データファイルの作成のみを依頼することで、費用と時間を節約することができるでしょう。原本を郵送する手間も省けます。

また、日本には法定翻訳という制度がないため、市役所が仏語文書の和訳に法定翻訳を求めることはありません。基本的には「自分で翻訳したものでも可」ですので、上記の「翻訳データファイル」のみを専門家に依頼することは一考に値する方法でしょう。ただ、翻訳者の押印等が求められた場合に自分の名前を書くのは気が引けるという人には、翻訳証明印付きの翻訳文書(紙)の作成を専門家に依頼するという方法があります。

- 公的文書の翻訳 (日本語ページ) (フランス語ページ)